part2_日本の伝統食文化

えっ、牛乳ががんを促進?常識を覆す『2大レポート』から学ぶ、本当に健康な食事の真実

目安時間 7分

現代の栄養学、その常識は本当に正しいのでしょうか?政府や業界が数十年にわたり推進してきた健康指導が、もし根本的な誤解に基づいていたとしたら。そして、歴史上最も広範に行われた2つの疫学調査が、慢性病の原因について全く異なる真実を指し示していたとしたら。


この記事では、アメリカ政府が主導した「マクガバンレポート」と、史上最大級の疫学調査と名高い「チャイナスタディ」という、2つの巨大な国家的調査報告に基づき、私たちの健康常識を覆すかもしれない5つの驚くべき「食の真実」を、科学的知見を交えて解き明かします。

現代病の真犯人は「動物性タンパク質」だった

「チャイナスタディ」が導き出した最も衝撃的な結論、それは病気の最大の要因が動物性タンパク質であるという事実です。


特に、牛乳に豊富に含まれるタンパク質「カゼイン」は、がんの発生と増殖を強力に促進することが研究で示されました。驚くべきは、その効果が「スイッチ」のように働く点です。


総摂取カロリーに占める動物性タンパク質の割合が20%という閾値(しきいち)を超えると、がんの増殖が劇的に加速することが確認されたのです。一方で、その割合を低く抑えれば、がんの増殖は抑制されました。


さらに重要なのは、小麦や大豆由来の植物性タンパク質では、たとえ大量に摂取しても、このようながん促進作用は一切見られなかったことです。


『チャイナスタディ』の核心的なメッセージは、著者T・コリン・キャンベル博士によって、動物性食品への痛烈な告発として次のように要約されています。


動物性食品はがんの最大の要因であり、動物性食品を辞めれば、がんばかりが心臓病、脳梗速、糖尿病、骨粗しょう症、関節リウマチ、他の様々な自己免疫疾患、アルツハイマー病などあらゆる病気を予防し回復させることができる。

遺伝は運命ではない。食事こそが病気の「スイッチ」である

「うちはがん家系だから」「遺伝だから仕方ない」と諦めてはいないでしょうか。「チャイナスタディ」は、その考えに真っ向から異を唱えます。病気の遺伝子のスイッチをオンにするかオフにするかは「食べ物」が決める、という希望に満ちた発見です。


この革命的なコンセプトは、遺伝を「固定された運命」ではなく、「潜在的な可能性の集まり」として捉え直します。



たとえ病気に関連する遺伝子を持っていたとしても、それを発現させるか、あるいは眠らせたままにするかは、私たちの日々の食事選択に委ねられているのです。


食事を変えることで、遺伝的リスクさえもコントロールできる可能性を示唆する、非常に重要な知見です。

世界が認めた「理想的な食事」は、江戸時代中期の日本食だった

1977年、心臓病の蔓延に危機感を抱いたアメリカ政府は、国家の威信をかけて数千ページに及ぶ「マクガバンレポート」を発表しました。


このレポートは、ハンバーガーやステーキといった典型的なアメリカ食を「不健康である」と断罪し、食生活の抜本的改革を勧告しました。具体的には、「砂糖、脂肪、塩分、コレステロールの摂取を減らし、未精製の穀物からの複合炭水化物を増やす」といった目標が掲げられました。


そして、その膨大な調査の末に導き出された結論は、驚くべきものでした。**「最も理想的な食事は、日本人の元禄時代(江戸中期以前)の食事である」**と結論付けたのです。


それは、精白されていない米や麦などの穀物を主食とし、季節の野菜、魚介類、海藻類をおかずとする質素な食事です。世界が生活習慣病に苦しむ中、その答えは、近代化される前のシンプルな日本の伝統食の中にあったのです。


Ⅰ型糖尿病は、乳幼児期の「牛乳」と関連している可能性がある

現代医学では「先天的なもので治らない」とされるⅠ型糖尿病。しかし、「チャイナスタディ」は、この常識を覆すかもしれない衝撃的なデータを示しています。


それは、Ⅰ型糖尿病の発症が、母乳ではなく牛乳(粉ミルクなど)を乳幼児期に摂取したことと強く関連している可能性があるという指摘です。


提案されているメカニズムは、こうです。乳幼児の未熟な免疫系が、牛乳に含まれる特定のタンパク質を「有害な侵入者」と誤認してしまう。


そして、この脅威と戦おうとする過程で、悲劇的なことに、インスリンを生成する自らの膵臓の細胞まで攻撃し始め、自己免疫疾患の引き金を引いてしまうのではないか、というものです。


この説が正しければ、食事によって予防・改善できる可能性が出てくることを意味します。


サプリメントは役に立たない。「ホールフード」こそが答え

多くの人が健康維持のために頼るサプリメント。しかし、「チャイナスタディ」は膨大な統計データから、**「サプリメントは、はっきり言って役に立たない」**と結論付けています。


その理由は、私たちの体が特定の栄養素だけを単体で処理するように設計されていないからです。特定の栄養素を抽出したサプリメントは、体内で急速に吸収されますが、体はそのような不自然な状態に対応できず、かえって臓器に負担をかける(臓器故障する)可能性さえあるのです。


解決策は、レポートが推奨する「ホールフード(未精製・未加工の食べ物)」を摂ること。野菜や果物、全粒穀物などを丸ごと食べることで、何千もの栄養素が複雑に相互作用し、体にとって最も安全で効果的な形で機能するのです。


まとめ|未来の健康は、今日の食卓から始まる

「マクガバンレポート」と「チャイナスタディ」。時代も場所も異なるこの2つのレポートが共通して示す真実は、「動物性食品を減らし、未精製・未加工の植物性食品を中心とした食生活(ホールフード・プラントベース)が、病気を予防し、健康を回復させるための最も強力な武器である」ということです。


この事実を知った今、あなたの健康を取り戻すために、今日の食事で一つだけ変えられることは何ですか?


慎雪(しんせつ)

慎雪(しんせつ)

子どもの出産を機に、本当の食とはなにかについて探求を始める▶本来の食について学ぶ▶食の大転換▶家族全員体質改善▶ストレスフリーの脱砂糖中毒、サプリなし、冷え性解消▶体の内側から整え、細胞の若返りをはかり いつまでも美しく健康でいられるための食の提案をします!

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